2010年10月25日月曜日

アルザス

 ドイツはすっかり秋も深くなった。紅葉した木々が葉を落とし始めている。今朝は庭の芝の上にびっしりと霜がおり、路上の車の窓ガラスが真っ白に凍っていた。そろそろ冬が近づいている。
 ドイツの学校には秋休みが二週間あるため、先週二週間はお休みだった。それに合わせて日本から私の両親が遊びにきてくれた。そして一緒にフランスのアルザス地方へ旅行に行った。
 アルザスは、ライン川をはさんでドイツと国境を接する地方。昔から何度もフランス領とドイツ領を行き来した。そのため、今でもドイツ文化の影響が色濃く残っている。木組みの家々や、パン屋に並ぶブレッツェル(8の字型のパン)などドイツに暮らすものにとって、見慣れたものがたくさんある。それでも聞くと見るは大違い。行ってみるとそこはやっぱり間違いようもなく、フランスだった。
 ストラースブールと、そこから南へ伸びるワイン街道沿いの村に泊まったのだけど、街や村もドイツよりなんだか可愛らしいし、おおらかな気がする。ちょっとボロっちいといえるかもしれない。でもなんというか、びっちりと修復され綺麗に整えられたドイツの家並みよりも、生活感が溢れ可愛らしいのだ。
 そして食べ物!ああ、フォアグラのおいしかったこと!タルト・フランベという薄焼きピザは、子供たちが気に入って毎日のように食べていたし、ワインもチーズもとても美味しかった。エスカルゴも初めて食べたけれど、濃厚なソースによくあって絶品だった。広大なブドウ畑に囲まれた小さな村で、私たちはとても素敵な時間を過ごした。
ストラースブールのノートルダム大聖堂
ストラースブールの旧市街

ワイン街道沿いの村、リクヴィル


見渡す限りワイン畑が広がる
カイゼルスベルクの村
カイゼルスベルクにはシュバイツァー博士の生家がある
素敵なアルザスの陶器をを売るお店

美味しいワインでほろ酔い。オーヴォワール!

2010年10月12日火曜日

マルメロ


 今年もマルメロ( Quitten )の収穫期がやってきた。今年は豊作で、丸々とした黄色い実がたわわになった。シロップ煮や煮込み料理など、出来るものはやってみたけれど、とてもじゃないけど使い切れない。ので、いろんな人にお裾分けをした。スーパーマーケットで売っているものではないし、青空市場などで買っても結構値段がするので、あげると喜ばれる。コンポートにしたり、ジャムにしたりと人それぞれにお気に入りに楽しみ方があるらしい。
 私の場合は、このヨーグルトにシロップ煮をのっけるのが一番のお気に入り。

2010年10月4日月曜日

自転車



 トウが自転車に乗れるようになった。補助車輪のついていない本物の自転車だ。三歳半にして乗れるようになるなんて、ちょっとスゴイと思う。「好きこそ物の上手なれ」とはまさしくこのことを言うのだろう。
 しかしドイツでは大して珍しいことではない。と言うのは、子供たちは2歳ごろから「足こぎ自転車」に乗って遊んでいるからだ。トウは二歳になる前から乗っていた。写真の青い自転車がそれだ。「足こぎ」とはいっても、かなりのスピードが出る。トウはその自転車を自由自在に乗り回していた。その「足こぎ自転車」で平衡感覚を覚えるので、自転車に移行するのはとても簡単なことなのだ。だから補助車輪は最初から使う必要がない。
 トウはおとつい、レイの友達のララからお古の自転車を譲ってもらった。三姉妹が使ったものなので、ピカピカとは言えないけれど、カッコいい自転車だ。昨日初めてその自転車を持って、練習に行った。最初ペダルをこぐのにちょっと苦労していたけれど、一度も転ぶことなく乗れるようになった。ブレーキをかけることも覚えた。日本ではあまり「足こぎ自転車」を見ないのだけど、なぜかな?自転車の練習には最適で、そして小さい子供にとって、とても楽しい乗り物だと思うんだけど。