2014年3月11日火曜日

春の訪れ

 この冬、ドイツは稀にみる暖冬だったけれど、それでも暗くて陰鬱な冬が重い腰をよっこらしょとあげるこの時期はやっぱりウキウキする。庭にはクロッカスにラッパ水仙が咲き乱れ、木蓮のつぼみが大きくふくらんできた。池にはカエルもやってきた。
 先週レイアはギムナジウムの申し込みに行って来た。前にも書いたように、ドイツでは4年間の小学校生活が終わると、それぞれの学力に応じて次の中高一貫校に通うことになる。タイプは大きく四つ、ギムナジウム、レアルシューレ、ハウプトジューレ、ゲザムトシューレに分かれる。その中でもギムナジウムは大学進学を目指す子供たちが通う学校だ。  
 4年生である程度の進路が決められてしまうというのは酷な気もするけれど、ここで暮していると、ドイツという社会にはこの教育制度が適しているんだと思えてきた。ドイツは日本のような横並びの社会ではなく、個人主義が徹底しているので、早くから各々の進むべき道を決め、各個人がその達成に向かって自分の道を進んでゆくのが向いているんだろうと思う。  
 で、レイアのギムナジウムの申し込み。校長先生との面接があった。レイアと校長先生と私という三者面談。私もレイアも随分緊張したのだけれど、校長先生は背の高い40代ぐらいの男性で、陽気でとてもエネルギッシュ。なんていうか、面接でポジティブなエネルギーをもらえた。入学の通知は4月中旬まで待たねばならないので、ちょっと不安な気分が続くのだけど、申し分のない成績をもらっているレイアだから大丈夫だろう。  
 中高一貫なので、学校にはもう大学生かというような大きくて成熟した子供たちもたくさんいて、秋からレイアが本当にその中に混じるのか信じられない気分になる。良い友達をたくさん見つけて、充実した楽しい学校生活を送って欲しいな。