2009年7月30日木曜日

ドイツか日本か

 日本滞在も一ヶ月を過ぎた。随分いろんなことをしたお陰で、もっと長くいていたような気がする。ドイツにいる時は、その生活に満足し楽しんでもいるので、もっともっとドイツで暮らしていたいな、と思っているのだけれど、日本に帰ってきてみると、本当にそうなのかなと疑問が湧いてくる。日本にいるのも、やっぱり楽しい。これがバカンスであるということを差し引いてもやっぱり面白い。
 特に田舎の素晴らしさは、格別だと思う。先週、白浜に行ってそれをひしひしと感じた。子供の頃から毎年のように行っていた白浜は、私の大好きな場所。潮の香りと南国風の景色に、心がうきうきした。白良浜で波に乗って遊ぶのも楽しかったし、三段壁からの雄大な海の眺めは、今まで何度も見たにもかかわらず、心に迫ってくるものだった。子供達も本当に嬉しそうだった。
 ドイツか、日本か。自分は、どちらの生活が好きなのか、これからどうしたいのかを考えようとするのだけれど、往々にしてそれはうまくゆかない。なぜか?それは較べるには、あまりに違いすぎるからだと思う。どちらも長所、短所がある。そして、日本にいる時は日本のスイッチが、ドイツにいる時はドイツのスイッチが入っている。自分の中のスイッチ。それはスイッチとしか言いようのないもの。言語が変わる。生活が変わる。すると頭の思考回路も変わる。私は私なのだけれど、ほんのちょっと異質なものに変わる気がする。もしかしたら、誰だってそうなのかもしれない。状況によって自分を使い分ける。自分の出し方がちょっと違う。でも外国というのは、その極端な例だから、その異質さもちょっと程度が大きいのかもしれない。それで日本にいて日本のスイッチが入っているときには、上手くというか実感を持ってドイツでの生活を想像することができない。
 だからといって、これからの人生、どこでどうやって生きてゆくのか、その答えを自分の中ではぐらかし続けるわけにはゆかない。自分を整理しなくてはならない。

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