夏らしい太陽の光が降り注ぐ。これほど暑い夏も久し振り。ドイツでは4年に一度ぐらいの割合でしか、こういう夏は訪れない。ということで、体は暑さに負けてバテているんだけど、気持ちは嬉しい。何といっても私は夏が好きだから。
で、昨日は日本人の友人達とライン川沿いの屋外プールへ行く約束をしていた。1時ごろにレイアと一緒にトウマを幼稚園へ迎えに行き、そのまま車でプールへ向かうつもりだった。それが幼稚園からトウマを連れ出して、車に乗り込んだものの、エンジンがかからない。何度キーを回しても車はウンともスンとも言わない。汗が吹き出る。車が故障するのって、精神的ダメージが大きい。子ども達は「プールへ行きたいよー」と泣き声を出す。
はあーっ、とため息一つ。じたばたしても、どうしようもない。車をそこへ停めたまま、バスと地下鉄、最後にもう一度バスに乗り、プールへ出かけた。車だったら20分足らずのところを、一時間以上もかかってようやくプール最寄のバス停に到着した。バスを降りてからも、並木道を歩き、広い草原の横を歩き、こんなところに本当にプールがあるんだろうか?と不安になった頃、ようやくプールの青い水面が見えた。3時ごろに着いて、7時半頃まで遊び続けた。カズが仕事を終えてから、プールまで迎えに来てくれた。
そして今日、車を見てもらうためにADAC(日本のJAFに当たるもの)をよんだ。どうやらエアーバックが変なことになっているらしく、というか車がそういう判断をするために、エンジンがかからないということ。つまりモーターではなくて、電気系統の故障なので、電気系統を全部切ってしまい、ADACの人がエンジンをかけてくれるから、そのまま修理してくれる車屋さんまで走ってゆこうということになった。
「電気を切るから、ハンドルが重いよ。止まってしまうと、ハンドルは動かないよ」と言われた。試しに乗ってみる。想像以上にハンドルが動かない。(機械でハンドルを回しやすくしていた昔と違い、現在はハンドルも電気で軽く回せるようになっているために、電気がなくなると、ハンドルはものすごく重いらしいです)車を駐車スペースから出すだけで、5回も6回も切り返さなければいけない。それでもハンドルが回らなくて縁石にタイヤを乗り上げた。かなり不安になる。「駄目だったら、牽引車をよぶよ」と言ってくれるが、そうするとお金がかかる。
「なんとか頑張ってみる」と言って、走り出す。私の車はオートマなので、電気を切っていると一速から、ギヤさえチェンジ出来ない。メーターも動かないので、何キロかも分からない。(30キロぐらいだったはず。)指示器も動かないし、窓も開けられない。ハンドルをなるべく回さないでも良いように、そして車がなるべく停止しないように、全神経を集中して走った。それでも何度かエンストしかけて冷や汗をかいた。後ろからADACの人が付いて走ってくれていることが慰めで、気力が何とか持った。車屋について時は、全身でため息をついた。ほっとした。
結局は大した故障ではなかったらしく(私には理由はよく分からなかった。カズも説明してくれたんだけど・・・?)、何時間後かには車を取りに行くことが出来た。でも少しの間、車に乗るのが嫌になるぐらい、恐ろしい体験だった。
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