2009年5月21日木曜日

親友


 5歳になる娘のレイには親友のパミがいる。レイとパミは誕生日が5日違い。まだ3ヶ月という赤ちゃんの時に、私とパミのママのヒンガミは知り合い、それからはずっと何をするのも一緒だ。幼稚園にも仲良く行って、ずっとずっと一緒に遊んでいた。
 でもその関係がちょっと変わってきつつある。二人の間に、ララという女の子が入ってきた。ララも同じ5歳。三人姉妹の末っ子で明るく奔放な感じの女の子だ。最近は迎えに行くと、大抵レイとララが一緒にいる。そしてパミは一人でお花を摘んだりしていることが多い。レイに聞くと、三人というのがパミには許せなかったり、ララもちょっと性格の難しいパミを敬遠したりすることもあって、三人一緒に遊ぶことはどうやら稀なよう。ヒンガミはもちろん気にしていて、「パミにも新しい友達が必要なのかもしれない。やっぱり一年早く小学校にいれようかしら。(8月が新学期のドイツでは9月から12月生まれの子は、一年早めて入学できる)」という。本当にそうなればかなり私としては悲しい。ヒンガミと私は二人でいろんなことをしてきたし、二人だからこそ外国人(ヒンガミはイラン出身)であるにもかかわらず、様々なところにも積極的に参加できた。これからは互いに一人で頑張らなければいけない。
 いやそんなことよりも、やはりレイとパミが距離を置くようになったしまったのは寂しい。でも成長する過程において、もちろん必要な段階なのだろう。レイもパミも自分で他の友達との関係を築いてゆかねばならない。レイにとっても良いことのはずだ。そもそもがレイがララと近づいたのは、パミから距離を置くためだったと思う。パミは急に不機嫌になることがあって、そうすると理由もなくレイをつっぱねる。「今は一緒にいたくないから、あっちへ行ってよ」ってな具合。レイはそれに慣れていたと思うけど、でも悲しくないわけがない。それにパミは何でも自分で仕切らなければ気がすまないので、二人の関係ではいつもパミが主導権を握っていた。レイとララを見ていると、二人は本当に楽しそうに遊んでいる。対等な関係なのだ。そう思うと、パミとレイの関係が変わってしまったことを、私は悲しく思うべきではないのだろう。
 もちろんパミとレイはまた親友という関係を取り戻せるかもしれないし、そうなればいいと思う。でもまあ、こういうことは親の思惑通りに運ぶものではないだろうし、ただ見つめていることしかできないのだ。

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